俺たちに明日はない、こともない。

こっちと向こうと今と昔と。

カンチャナブリ―へ 13 ~来たよー、タムクラセー駅!~

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右側は断崖絶壁。左下方には川が見える。

単線線路を列車がゴトンゴトンとゆっくり進む。

これ以上の速度では危ないってことらしい。

それにしても

よくこんな所に鉄道を通したな、と思う。

小説にはこんな記述がある。

 

「1943年までには、過度に勢力を広げ物資が不足していた
日本軍は勢いを失い、この鉄道の必要性が表明されるように
なる。(中略)ビルマの兵力を増強し、陸路で物資を送らな
ければならない。だが、日本軍には必要な鉄道を建設する
資金もなければ重機もない。そして時間もない。(中略)
帝国には幸いにして奴隷がいる。大勢のアジア人及び
ヨーロッパ人の奴隷。(中略)1943年10月25日、蒸気機関車
C5631が日本人高官とタイ人高官を乗せた車両3両を牽引し、
走行する初の列車として完成した<死の鉄路>の全線を
走るとき、それは果てしなく続く人骨の臥所を通り過ぎ、
そこにはオーストリア人の3人に1人の遺骨があるだろう。」
~「奥のほそ道」リチャード・フラナガン 
白水社 p32 ~

 

歴史的に形成されてきた言葉で始原を語らなければならない。

たとえ逃れることのできない宿命であったとしても

現在を安易に過去に投影していないか。

今あることを始めからあったことにしていないか。

自分に問い返さなければならない。

ここはまだほんのとば口だ。

線路は行きつきやがて朽ち果てる。

この列車は永遠にそこに辿り着くことはできない。

 

 

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歩くようなスピードで。


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下はこんな。そんなに高くないですね、ここ。

 

 

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斜めになってもカメラを突き出す。

 

 

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みんな身を乗り出す!

 

さて、さて、

やってきたのはタムクラセー駅

 

着いたよ~! !(^^)!

 

観光客も、ヒヨコ達も続々と降りる。

やはりここでも改札のない駅はあっさりと我々を街中に降り立たせる。

欧米人観光客たちの殆どが川へ下っていくレストランの方向へ歩いていく。

こちらは反対にメインストリートと思しき道を歩いてみる。

食堂、お土産物屋、その他。

途中である建物の中に例のインパクトのあるタイ式トイレの扉が

開け放たれているのも目に入る。

開けたところに出たと思ったらそこは町の外れらしくバスや車が停まっていた。

小さな町。おなかすいたな。 

 

 

 

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タムクラセー駅到着!後で気づいたけれどKとAのあいだにRが入るのでは?

 

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ちなみにこちらはRが入っている。やっぱりマイ・ベン・ライ

 

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さようなら、ヒヨコ達。楽しめ。YES MANにはなるな。

 

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メインストリートを歩く。

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土産ものも沢山。

 

道を戻る。

先の川っぺりのレストランへ降りていくのが

よさそうだが、なんか混んでいたら嫌だな、と思い駅近くの食堂兼お土産物屋

みたいなところへ。

身振りで食事できるか、と問うと空いたテーブルに案内される。

通りのすぐ横の席で麺を食べている年配のカップルを見て、無難かな、

と麺にしようと決める。

必要最小限のタイ語は覚えてきたつもりで、麺の注文の仕方も覚えてる、

と思ったのだけど、

「バミー」と口にだしてみたが、その後が続かない。あれ、なんだっけ。

向こうが○×△・・・と返してくるが当然分からない。

ようやくカップルの方を指差しながら「バミー、ヘン」と言ってみるが

やはり向こうの言うことがわからない。

(後でみてみたら、これは「汁なし麺」のことだった。

うちは汁なし麺はやっていません、てことを言われたのかな(?))

仕方なくメニューを指差し(ちゃんと写真付きメニューがあったんです。)

肉炒めゴハンみたいなのとミネラルウォーターを注文する。 

 

 

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お昼たべよ~、と入ったんだけど。

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暑いのでしっかり水分補給。氷なしで。

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これだけが残念だった~。

 今回一番残念だった食事。テーブルの上の調味料を適当にかけて

ぐちゃぐちゃにして一気食い。うむ、食べられないこともない。

小さな男の子が氷の入ったグラスとペットボトルのミネラルウォーターを

もってくる。

「マイ・サイ・ナム・ケン」(氷を入れないで)

というとかけて行って別のグラスを持ってきてくれる。

(コップについた水滴にわずかに不安を覚えるがそんなことどうでも

よくなった。)

通じるじゃん。

10バーツあげるとニコッとしてまた走っていった。

さて、と支払いをすませて線路の方へ。いよいよその時がきた。

取り敢えず人のいないところまで行ってみよう、

そう思って線路の方へずんずん歩いて行く。

 

 

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この先に行きたいんだ。