カンチャナブリ―へ 12 ~カンチャナブリー駅に到着!そして、その先へ!~
ひたすら窓の外を眺めてぼーっとしていると
前に現れたのとは別の車掌さんが通路を歩いてくる。
また検札だろうか。
ところどころで乗客に声をかけているように見える。
そしてこちらに、やってくるとどこまでいくのか、
と(多分)訊く。
「タムクラセー」
と切符を見せると頷いて去っていく。
きっとカンチャナブリ―で降りる外国人観光客に
インフォメーションして回っているのだろう。
感心する。
ということはいよいよ近くまで来ているのか。
スマホで見るとカンチャナブリ―駅が映り込んでいる。
時刻を確認。
10:40 カンチャナブリ―駅到着。
バスターミナルもあり地域の拠点である。
ようやくここまで来たか。
もっと遅れるかと思っていたが
スムーズじゃないか、タイ国鉄!
さすがに降りる人が多い。
と思うと乗り込んでくる人はさらに多い。
私の乗った車両には中学生だろうか、黄色いシャツと青いパンツの
一団がどやどやと乗り込んでくる。
校則なのか、全国的にそうなのか、
男の子はみな短髪、女の子はワカメちゃんカットだ。
遠足か。
とたんにピーチクパーチク賑やかになる。
しばらくするといきなりガチャ―ンと振動。
ひよこたち、ギャーと叫んで大はしゃぎ。
車両を連結したみたいだ。
ずっと孤独な車窓での旅が続いていたせいだろうか
彼らをまったく不快であるとは思わない。
目的地がだんだんと近づいて来ている。
カンチャナブリ―駅からクウェー川鉄橋駅までってどれくらい
だったかな。ん、10分もかからないのか。
と思う間もなくクウェー川鉄橋駅到着(ハヤ!)。
あー、ここだ。
いよいよ橋を渡る。
いつかテレビで見たのと同じ
橋の待避所には数人ずつ人が集まっている。
ヒヨコたちは「ハロー、ハロー」と手を振って大はしゃぎ。
どこも一緒か。
こっちだって修学旅行中
外人がいる、
というだけで仲間と興奮していた昭和の中学生だ。
中にはいきなり
「ドゥー・ユー・ライク・ザ・ビートルズ?」
なんて訊いてるのもいた。
アホだったよな。
ここを過ぎると景色が少し変わってきたようにも思える。
田畑。ジャングル。田畑。
風も若干生ぬるく感じる。
気温が高くなってきている。
11:53 ターキレン到着。
ちょっと遅れてるぞ。
タイムテーブル上は既にタムクラセーに到着している時刻のはず。
持参したペットボトルの水 空になる。
しばらく進むと前方にネットやガイドブックで見た光景が!
テンション上がる、カメラ準備。
橋の前で想定どおり列車停まる。
うむ、ここがタムクラセーその1なんだな。
降りる人は確認できず。
そして列車は再び動きだす。
それほど速度をあげないまま
ゆっくり、ゆっくりと進んで行く。